狼のーかの花嫁(24)


さて。土曜日です
あっという間に一週間が終わりました
(主にリアの方)一つ終えればまだ二つ。二つ目終わればまた三つ…。

妄想の出力のみにお時間割くことができければ
もっとHappyだと思いますし、サクサク進むのでしょう

だがしかし『障害があった方が萌える』とも云いますし。
ないものねだりはせず、現状できる範囲でといいつつ、好き放題書き散らかしてすみませんね。

楽しんでいただければ幸いです。


不条理度UPでサクサク炸裂パロディ&ファンタジー
どうか、ご無理なさいませんよう…。

※警告※
正直、読み手を選ぶ作品かもしれません。

や△おくではございませんが『細かいことを気にしない方』『ノークレームノーリターンで』と、とりあえずご注意は申し上げましたよ?

それでも「もうなんでもどんと来い。勝手にしやがれ」と吹っ切れていらっしゃれば
続きをどうぞ――。

【現パラ】【パロディ】【ファンタジー】【糖度さらに上昇中…?】【何が何だか】

* * * * * * *
狼のーかの花嫁(24)
* * * * * * *

黎翔は、自分の頬にめり込んでいた夕鈴のこぶしを、軽くいなしてつかんだ。

夕鈴はハッと青ざめた。

(――これって、不敬罪?)

殴るつもりだったわけではない
グーにするつもりもなかった
思わずつきだした拳が当たっただけ。

思わずやってしまったこととはいえ
結果的には『陛下に手を上げた』と取られても仕方がないシチュエーションだった。

「ご、ごめんなさいっ
殴っちゃってごめんなさい!」

夕鈴は一気に青ざめた。
逆に、おびえる彼女の様子に黎翔自身も内心大いに傷ついたのだが
そんなそぶりも見せず黎翔は冷静な口調でつぶやいた。

「いや。…いやがらせて悪かった
君は私のことなど大っ嫌いなのに…」

「う――、その…
もうあの時は…驚いて」

(その。あの時は
は、初めての…口づけ、だったから。その…)
思いだせばそれは頭の中でグルグルし、
まだ心の整理がついていない夕鈴は涙を浮かべながら、
それでも必死に謝りたい、と願っていた。

「…」
二人の間に沈黙が流れた。

夕鈴はぱっと彼から離れると、ガバっと頭を下げた。
「大嫌いっていってごめんなさいっ!」

「…気にすることはない。
狼陛下は嫌われ者だし」
二人の間に流れる冷え冷えとした距離を感じ、
夕鈴はますます切なくなった。

「そ――そんなこと、言わないでください!」

「そうかな」
狼陛下は自嘲気味に笑った。

夕鈴は彼の手にしがみついて叫んだ。

「陛下は立派な方です!
毎晩一人で畑の巡回をして、それで昼間もご政務に励んで…
国のため、民のため…こんなに一生懸命頑張っていらっしゃって。
――嫌われているだなんて…そんなこと自分で言わないでください」
「…ふ」
引き留められた手をそのままクルリと持ち替え、彼女の手首が捕られた。

彼は冷たい目で彼女を見つめた。
他を圧倒する眼差しに、夕鈴はゾクリと青ざめた。

夕鈴と向かい合ったまま彼は尋ねた。

「では、君は?――
君は
私のことが、好きか?」

「――はぁっ?」

目を逸らすことも許されない。
逃げ隠れできない夕鈴は、みるみる顔を赤らめてそれでも必死に耐えた。

(自分の気持ちを知られちゃダメだ…
だって、私はただのバイトで…)

そんな彼女の戸惑いをよそに、黎翔は彼女の手首をつかんだまま膝の上に抱えた夕鈴に体重をかけのしかかる。

「どう?」

「そ、そんなっ…
私のことはいいんです!」

夕鈴はムキになって答えるが、黎翔は顔色一つ変えずに言い放つ。

「冷酷非情の狼陛下は、人々から恐れられ嫌われているべき王だ
――君だって、狼陛下なんて大っ嫌いなはずだ?」

「…!」

夕鈴は言い返せない自分がもどかしい。

「――もう、そんなことはよい」

黎翔はジッと夕鈴の右手のこぶしを見つめた。
…それは、舌なめずりする狼の目。

「…いっ!?」
背中を這うゾクリとした寒気に青ざめた夕鈴。
押し倒されても動けない。

狼陛下は、捉えた彼女の小さな拳に口づけを落とした。
夕鈴は「ひゃっ!」と声を上げ、彼から与えられた甘酸っぱく、くすぐったいようなその感触に目をギュッと閉じた。

「おっ怒ってるのなら
そんなことしないで
ちゃんとおっしゃって下さい――」

涙目で、彼に懇願する。

「怒ってなんか、いない。
…そんなにおびえると
ますますいじめたくなってしまうじゃないか」
黎翔は笑い、彼女の手首を引き上げ、今度は彼女の腕の内側に口づける。

「ひえぇぇ!」と夕鈴がヘンテコな声をあげれば、ますます狼は薄笑いを浮かべて大胆に彼女の首筋に顔を埋めた。

「嘘っ――!
だって、わたし。いっぱい陛下に失礼を…
だから、嫌われてるのなら私です」

(絶対、怒ってる。
だからこんな嫌がらせを…)

「怒ってなどいない」
耳元でつぶやかれて、夕鈴は首をすくめますます身をすくめるばかり。

「じゃあ、なんでそんなことするんですか!?」

黎翔はゆっくりと体を起こした。
伸し掛かっていた重みが消えたのに、夕鈴は体をすくめ丸まったままだった。

「君が掴んでるそれを…」

「――え?」

「いや、もうよい。
そう…それは人間界に住む君にとって、つまらないことに過ぎない」

(境界線…?)
ズキンと胸に刺さる。

それは『ここからは立ち入るな』という警告?

夕鈴は黎翔の捉えている右手を見つめた。

(そういえば…さっきから手が開かない。
今朝も、こうだった。
この手の中から出てきたのが、実のならない魔カボチャの…)

何が何だか分からない。
聞いても陛下は教えてくれないだろう

でも、私にできることがあるとしたら…

夕鈴は彼を見上げて真剣な声で懇願した。

「…陛下。教えてください」

「ん?」
ジッと見上げる夕鈴の大きな瞳に、黎翔はたまらず笑いをこぼした。

「――キライなわけ、ないじゃないですか…」

「――――え?」

「大好きですよ!
だから、一人で抱え込まないで。
話してくださいっ!」

夕鈴は必死に絞り出すと、視線をそらせてそっぽを向いた。
「――ふっ深い意味はありませんけどっ」

黎翔は目を丸くして、ピシッと動きを止めた。

「大好きだから、
“みんな”陛下のこと心配してるんです」

夕鈴は極力“みんな”という言葉を強調した。
…本当は、誰よりも自分自身が心配をしているくせに
その気持ちを知られてはダメだと思った。

(陛下は魔法使いの国の王様で
私はただの人間のバイト――
迷惑って、思われたくない)

握られた手首。
触れている彼の手が急に熱くなって、力が緩んだ。

「け、決して
変な意味じゃないですからっ
勘違いしないで下さいよ――?」

夕鈴はドキドキして、今すぐここから逃げ去りたかった。
だがどうしても
彼の膝の上に横倒しにされ抱かれたこの体制からは
動くことができなかった。
「知らずにいたかったと――後で後悔しても?」

彼の瞳に、ゆらゆらと映る世界は不思議な色をしていて
夕鈴にとってはそれは未知の世界への入り口のようにも見えた。

「貴方のお役に立てるのなら
決して後悔はしません!」

「魔法の国の出来事に巻き込まれるのが
…怖くないのか?
妃よ」

「――あなたがいてくだされば
何も怖いものなど」
夕鈴は彼から視線を外し、思わず目を伏せる。

「狼陛下を恐れぬとは
君は勇敢な妃だな――」
フッと軽い笑いが漏れた。

「もうすぐ、収穫祭なんでしょ?
形よく、色ツヤよく、そしてなにより一番大きなカボチャが要るんでしょ?
――それは陛下にとって、とっても大切なことなんでしょ?
私にできることは、何なんですか?」

「…知りたい?」

「はい」

黎翔は、真剣な鈴の表情に決意を感じ
ふう…とため息をついた。

「それでも私は妃に甘い。君の嫌がることなら、なにもしない」
「…は?」
何を言うのかと思えば…と思った途端、ひょいと抱え上げられ、ツカツカと奥にある寝台に運ばれた。
ポスンと彼女を寝台に横たえると、狼陛下が彼女の上にのしかかる。

「――それでも続けるか?」

内心(ひえーひえ~っ?)と戸惑いながらも、夕鈴は気丈に彼に向き合った。
「…ど、どうぞ!」

「私の可愛い金色の兎よ。
君は私を魅了し引きつける――甘い香りがするな」

「そ…そんな冗談じゃなくて!
私が知りたいのは―――」

夕鈴は思わず怖くてギュッと目をつぶった。
ぐにゃりと空間がゆがむような違和感で鳥肌が立つ。

「知りたいのは――×× ××……?」
なぜか、すぐそこに居るはずの黎翔の声が遠く聞こえる…
目をつぶっていても、覆いかぶさる黒い影がどんどん近づくのを感じずにはおられなかった。

――ペロリと鼻筋をなめられた。

「ひゃぁあっ!」
夕鈴は思わず声をあげてしまった。

ぶんぶんと、何かが風を切る音。

恐る恐る目を開いた途端、
夕鈴はあっけにとられてしまった。

尻尾をブンブン振り回す
真っ黒で大きな犬?…が、彼女の上に覆いかぶさるように
そこに居た。

*

<お知らせ>コメント欄の件のおわび


<お詫び>

■コメント欄からの送信ができなかった不備について

コメント欄がうまく動かない、何度入力しても反映しないし、ボタンを押してもコメントが送信できないとご連絡をいただき、本当にすみませんでした。

以前コメントできたので、
(現在こちらのブログのソフトをいろいろいじってることもあり)
何が原因かいろいろ探ったところなんとか特定することができ、解決に至りました。
(二種類のプラグインが競合したのか、どちらかの相性が悪かったようです)
せっかくのコメントをうまくお受け取りできなかったこと
本当に申し訳なく、ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

現在、原因を特定し、無事復旧しております
どうぞまたコメント欄をご利用いただければ幸いです。

■感想日記のページ
一般の方にご迷惑をおかけしないよう配慮したいと思い、
メンバーのみのアクセスとさせていただいております。

ご理解いただけるようでしたら、ご登録→ログイン→ どうぞ。